この記事のポイント

生成AI検索の利用率を国内3調査で整理。52.3%、31.3%、46.1%の対象者・人数・設問の違いと、店舗の集客判断に使うときの注意点を解説します。

生成AI検索の利用率は、誰に何を聞いたかで変わります。国内調査では検索への利用が52.3%と報告されていますが、この数字を「日本人の半数がお店選びにAIを使う」と読み替えることはできません。 サイバーエージェントの調査発表を含め、2026年10月23日までに原典を確認した調査を整理します。

この記事でいう利用率は、各調査の対象者が該当する利用をしたと回答した割合です。検索回数のシェア、自社サイトへの流入率、来店率とは区別します。「2026年10月」は本記事の確認時点であり、すべて10月に実施された調査ではありません。

主な数値と調査方法を比較する

店主が三つの調査資料を並べ、虫眼鏡で対象者の絵を確認し、空欄のカレンダーと見比べている
AI生成の説明図。実際の調査票・集計結果を再現したものではありません。

下表の設問欄は、原典の質問や集計内容を編集部が短く整理したものです。数字の大小による順位表ではありません。スマートフォンでは表を横にスクロールできます。

TABLE 01横にスクロールできます
調査主体・公表日 実施期間・方法 対象 人数・集計対象 設問・集計内容の要約 結果
サイバーエージェント GEOラボ/2026-09-04 2026-08-07〜08-10/インターネット調査(マクロミル) 全国の15〜69歳の男女 調査全体9,278人 AIモードを含む生成AIの検索利用 52.3%
GMO NIKKO/2026-10-16 2026-05-29〜06-09/インターネット調査 AIによる概要を認知・利用する全国の15〜59歳の男女 全回答者1,667人 商品・サービス検討の最初に選ぶ手段のうち生成AI(複数回答) 31.3%
日本ダイレクトマーケティング学会/2026-08-17 2026-07-15〜07-16/PRIZMAによるインターネット調査 生成AIの活用経験があると回答した20〜60代の男女モニター 調査全体1,009人/掲載図の当該設問801人 購買時の具体的な使い方としてAIによる概要を参考にする(複数回答) 46.1%

学会調査の46.1%は、掲載図で「前設問で活用経験が全くないと答えた人を除く」とされた801人の回答です。全1,009人や全国民を分母にした割合ではありません。人数は原典の該当図でも確認しました。

サイバーエージェントの発表本文は、検索利用の定義や集計結果を示していますが、質問票全体の逐語的な設問・選択肢は確認できていません。「毎日使う人の割合」など、記載のない頻度条件を補って読まないでください。

PR TIMESの2件は、それぞれ学会・企業自身が公表した資料として参照しています。第三者が調査結果を検証した記事として扱ってはいません。

対象者・調査時期・設問の違いを先に読む

人の集まり、空欄のカレンダー、疑問符の吹き出しを手がかりに、調査カードを虫眼鏡で確かめる人
AI生成の説明図。対象者・時期・設問を確認する順序を表しています。

AIを使ったことがある人に絞った調査を、そのまま地域のお客様全体へ当てはめないことが大切です。 上の3調査は年齢範囲も参加条件も異なります。インターネット調査の回答者という条件もあり、人数の多さだけで自店の客層を代表すると判断できません。

また、公表日と実施日は別です。GMO NIKKOの発表は10月ですが、回答を集めたのは5〜6月です。公表日順に並べても、利用の増減を示す時系列にはなりません。GMO NIKKOの調査概要

TABLE 02横にスクロールできます
読み違いやすい点 確認すること
52.3%から31.3%に減ったと判断する 対象者も設問も違うため、差を増減として計算しない
複数回答の割合を足して100%にする 一人が複数の手段を選べる。検索とAIを併用する場合がある
利用経験がある人は、毎回AIを使うと考える 経験の有無と利用頻度を分ける
AIの利用が増えたので、自店の売上も増えると考える 自店の予約・問い合わせ・来店は別の記録で確かめる

検索結果にAIの要約が出る割合も、人の利用率とは違います。Iteraは30ジャンル・900クエリを継続計測し、2026年9月28日時点のAIによる概要の平均出現率を92.1%と発表しています。これは同社が選んだ検索語での表示状況であり、「日本人の92.1%がAI検索を利用」とは言えません。今回の利用者調査の表には混ぜていません。Iteraの調査発表

検索・AIによる概要・店選びの疑問に答える

AIに質問する人、要約を読む人、二つの店舗を比較する人を三つの場面に分けた説明図
AI生成の説明図。三つの行動の違いを表し、利用割合や購買の流れは示していません。

日本で生成AIを検索に使う人は何割ですか?

今回確認した全国15〜69歳対象の調査では52.3%です。同じ調査のAIモード単体の利用率は28.4%でした。対象年齢や調査時期を添えて引用し、全年齢の日本人に共通する確定値とは表現しないようにします。サイバーエージェントの調査

AIによる概要を参考にする人はどれくらいですか?

上表の学会調査では、購買行動で生成AIを使った経験のある設問回答者の46.1%が、具体的な使い方として挙げています。検索結果に表示される要約を読むことと、自分からAIモードで質問することは分けて考えましょう。学会の発表/AIによる概要の解説

店選びにAIを使う人は増えていますか?

店選びに使う回答は確認できます。GMO NIKKOの調査では、商品・サービス検討の最初に生成AIを選ぶ521人のうち、34.4%が利用カテゴリとして飲食店・カフェを挙げています。ただし、この一回の調査だけでは店選びでの増加率は分かりません。全国民の34.4%という意味でもありません。GMO NIKKOのカテゴリ別結果

小さなお店は、比較に必要な情報と自店の記録を整える

店主がメニューと営業時間を表す時計を確認し、パソコンの横にお客様の問い合わせを記録するノートを置いている
AI生成の説明図。実在する店舗の実績や来店データではありません。

これらの調査を受けた編集部の提案は、まずお客様が比較するときに必要な情報を正確にすることです。全国調査の割合を、そのまま広告予算の配分や売上予測の根拠にはしません。

  1. 公式サイトのメニュー・料金・営業時間・所在地を確認し、変更があれば更新する。
  2. 駐車場、予約方法、利用条件など、問い合わせの多い内容を本文で説明する。
  3. AIの回答に店名や営業情報が出るか確認するときは、質問・日時・出典を残す。
  4. 問い合わせや予約の記録と、サイトの表示・アクセスの記録を別々に見る。数字が同時に動いても、AIの効果と即断しない。

具体的な始め方はLLMO入門、回答を記録する方法はAI検索でお店の紹介を手動確認するガイドを参照してください。調査データは情報整備の優先順位を考える材料になりますが、特定の施策による掲載や集客を保証するものではありません。

更新履歴: 2026-10-23 初版公開。国内3調査の対象・人数・設問を比較し、Iteraの検索結果計測との違いを追記。今後の月次見直しでは、確認できた原典と実施期間を追加し、updatedAtとこの履歴に変更を残します。

この記事の一次情報

最終確認

  1. サイバーエージェント GEOラボ:生成AIのユーザー利用実態調査(2026年8月期、9月4日公表)www.cyberagent.co.jp
  2. GMO NIKKO:生成AI時代の購買行動(2026年10月16日公表)internet.gmo
  3. 日本ダイレクトマーケティング学会:生成AIによる消費者行動の変化(2026年8月17日公表、PR TIMES)prtimes.jp
  4. Itera:2026年9月 LLMO/AIOトレンドレポートの発表(2026年10月5日公表、PR TIMES)prtimes.jp

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